DeltaViewer って何?

DeltaViewer は Apple Macintosh コンピュータ用のアプリケーションプログラムです.共焦点レーザー顕微鏡,CT,MRI,光学顕微鏡,電子顕微鏡等から得られる連続断面画像から計算によって物体の表面を再構築し,それをコンピュータ画面に表示します.コンピュータスクリーン上の画像はマウスで自由に回転できるので,物体の3次元的な形状や相互の位置関係を簡単に知ることができます.

TIFF+TIFF->3D image

特徴

簡単に使える

普通この種のプログラムの操作で一番難しいのは,どうやって見たい物体の境界を指定するかというところですが,DeltaViewer では閾値を指定しては何度も試してみるというような面倒は一切ありません.断面画像上で物体の内部と外部を2・3か所クリックするだけ.あとは DeltaViewer の強力なアルゴリズムが全部やってくれます.

直観的

DeltaViewer では OpenGL グラフィック・ライブラリを用いることにより得られた画像をユーザーが自由に回転できるようになっています.

パソコンで動作

DeltaViewer は Macintosh 上で動きます.従って,高価なワークステーションを購入する必要も,データ処理の度に情報処理センターまで走る必要もありません.データはオフィスにいたままで処理できます.

無料です!!

ソフトウェアにお金をかける必要さえありません.DeltaViewer はフリーウェアです.今すぐにダウンロードして使いはじめることができます.

必要システム要件

システム

DeltaViewer 2.0 はアップル Macintosh コンピュータで動作します.Mac OS X 専用です.Mac OS X のバージョンは 10.2.4 で動作確認しています.それ以前の Mac OS X でも動くかも知れませんが,古いバージョンの Mac OS X には OpenGL のバグが含まれていますので,できる限り最新バージョンのシステムでの使用をお奨めします.

旧バージョンの DeltaViewer は Mac OS 9 と Mac OS X の両方で動作するように作ってありましたが,Mac OS の最新の機能を使うために Mac OS X が必要になってしまいました.Mac OS X 自体 Mac OS 9 よりずっと強力で使いやすい OS です.DeltaViewer 1 からアップグレードされる方は,Mac OS X に移行して使用されるようお願いします.

メモリ

一般的に 3D 画像処理は大容量のメモリを必要とします.DeltaViewer では各ピクセルの色情報を記憶するために4バイト使用しますので,たとえば 512 × 512 × 256 の 3D 画像は,読み込むだけで 256MB のメモリを消費してしまいます.本格的な再構築を行うためには,少なくとも 512 MB のメモリが必要でしょう.作業用のメモリが不足すると DeltaViewer の処理が極端に遅くなります.

ビデオカード

DeltaViewer は OpenGL の機能をフルに使いますので,高機能なビデオカードがあると処理速度が断然違ってきます.

3DView でテクスチャマッピング機能を使用するためには,3D テクスチャ対応のビデオカードが必要です.ビデオカードの VRAM 容量が大きいほど解像度の高いテクスチャが使用でき,結果的にきれいな 3D 画像になります.

これら高機能のビデオカードはたいてい購入時のオプションになっていますので,新たに Macintosh を購入する際に注文するか,あるいは追加のビデオカードを購入して差し替えるかする必要があるかもしれません.

参考のために Macintosh 用のビデオカードのリストを挙げておきます.これら以前のビデオカードでも動くかも知れませんが,おそらく本格的な使用には耐えないと思います.

メーカー ビデオカード 3D テクスチャ VRAM
nVidia GeForce 4 Ti 128MB
ATI Radeon 9000 Pro 64MB
nVidia GeForce 3 64MB
ATI Radeon 8500 64MB
nVidia GeForce 4 mx × 64MB
ATI Radeon 7500 32MB
ATI Radeon 32MB
nVidia
GeForce 2 mx
×
32MB

誰が作っているの?

DeltaViewer プロジェクトチーム:

和田 昌昭(奈良女子大学 理学部情報科学科)

杉浦(姜)秀子 (2000.4-2002.3)

藤原 左知子 (2002.4-)

許 潤玉 (2002.4-2003.3)

細井 絵里子 (2002.4-2003.3)

伊佐 友江 (2002.4-2003.3)

協力:

保智己(奈良女子大学 理学部生物科学科)

片桐展子(東京女子医科大学 総合研究所研究部)

Birgit Zipser(ミシガン州立大学 生理学教室)